フランスガム製菓学院

フランスガム製菓学院という学校は
ある国のある街のある処にひっそりとたたずんでおります。
そこではたくさんの生徒たちが
お菓子の作り方とともに お菓子な人生の作り方を学んでいるのです。

そんなお菓子なお話を 少しづつ皆様へお届けいたします。
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マキノ・タマキのお話
マキノ・タマキは
フランスガム製菓学院の学生でした。
陽に当たると金色に光る巻き毛を持った彼女は
いつでも忙しく動き回っている様に見えました。
マキノ・タマキはつぶやきました。
「今日は明日のことを考えるので精一杯だし
 明日は明後日のことを考えるので精一杯
 忙しい 忙しい でも一体
 今日のことはいつ考えればいいのかしら?」

隣の席のイマイ・マイル君は言いました。
「今 考えればいいのさ。」

マキノ・タマキは少し笑って
金色の巻き毛を指にくるくると巻きつけながらこう言うのです。
「ダメ!今は昨日のことを考えてるとこなのよ!!」


その日の実習の課題は「洋梨のロール・ケーキ」

クリームと洋梨を、きれいに巻いてゆくのです。
マキノ・タマキ、この時ばかりは
昨日のことや明日のことを考えている訳にはゆきませんでした。
今この時をしっかりまきこんでゆかなければ
ケーキはくずれてしまうのです。
そうして全精神を集中し、巻き終えた頃には
昨日のことや明日のことはすっかり忘れておりました。
出来上がったロール・ケーキを皆で食べながら
マキノ・タマキは感じていました。
『今日、というものはきっとこんな味に違いないわ』
マキノ・タマキの今日、は
洋梨の香りのする甘い味でした。

先生は頷きながら黒板にひと言。
フランスガム格言:
昨日のケーキは昨日巻き
明日のケーキは明日巻く
(過ぎた過去には用ナシよ)

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